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ハンズフリー通話 Comstabi® Ⅲ LSエディション・ボード

アウトライン

トピック

[Comstabi® Ⅲ LS Edition Board]

Comstabi® Ⅲ LSエディション・ボードは、音声通信における回線側、音響側のエコー、ノイズを低減させるハンズフリー通話ソリューション・モジュールです。
使用状況に応じて接続タイプを選択可能です。
側面に2.54mmピッチのパターンがあり、基板への直付けが可能です。また、マイク、スピーカそれぞれにアンプが搭載されておりますので、コネクタ経由でマイクやスピーカを接続できます。

スペック

Comstabi®Ⅲ LSエディション・ボードの特徴

  • 自社開発のComstabi® Ⅲ(64ピンTQFPパッケージ)を採用
  • 音響側の音声信号はアナログ入出力、回線側の音声信号はデジタル入出力かアナログ入出力を選択
  • 外部ピンからバイパス等の制御が可能
  • 単一電源で駆動(3.3V or 3.5V)
  • スピーカーアンプ、マイクアンプ機能搭載
  • I2C経由での設定が可能
  • 使用状況に応じて様々な構成に対応
  • ROMを搭載。設定を保存可能。設定が保存されていれば(再)起動時に適用します。
  • 8,000Hz、8,800Hz、9,600Hzサンプリング対応
    (回線側デジタル入出力は8,000Hzサンプリングのみ)

Comstabi®Ⅲ LSエディション・ボードの仕様・性能

電源電圧 3.3Vまたは5V(購入時選択)
動作温度範囲 -20℃〜80℃
寸法 45.72(W)✕55.0(D)✕8(H) mm (コネクタ等の突起物を含む)
端子 36ピン(2.54mmピッチ2列)
エコー低減量 20dB以上

ブロック図

Comstabi® ⅢLSエディション・ボードのブロック図

採用実績

  • 公共交通機関用インターホン(券売機、改札、駅ホームなど)(東京都内)

カタログ(PDF)

Comstabi® ⅢLSエディション・ボード カタログ

ダウンロード

評価ツール

Comstabi® ⅢLSEditionBoard Eavaluation Board


使用されるであろうインターフェースを端子、スイッチ、LED等に接続しています。12~24Vを電源端子に入力し、音声信号を入力をミニジャック、出力をピンジャックにつなげ、Comstabi®ⅢLSEditionBoard上の白いコネクタにマイクとスピーカーを直接つなげればハンズフリー試験がすぐできます。PCとUSBを接続すると、付属のPCプログラムからOnboard I2C Bridgeを経由して設定の変更と保存もできます。

PCプログラム(ComstaviaControllerLite、ComstaviaController)

Comstabi® ⅢLSEditionBoard EvaluationBoard”の”OnBoard I2C Bridge”や、別売りの”I2CBridge”と接続することで、”Comstabi® ⅢLSEditionBoard”の内部情報を見ながら設定が出来ます。
設計時では各種設定の変更、入出力信号レベル、残響消去の状況のモニタを容易に行うことが出来ます。変更した設定をComstabi® ⅢLSEditionBoard上のRomに書き込むこと、読み出すこともできます。

設定した内容は、PCプログラムのsaveボタンでPCに設定内容を保存すること、loadボタンでPCから保存された設定内容を再度読み込むこともできますから、他の基板へ転用することもできます。

また不測の現場対応でも、I2CBridgeとつながるように設計されたボードであれば、内部の動作から事態を推定し、設定の変更、保存することが容易となるでしょう。

ComstaviaController(要NDA締結)

ComstaviaControllerLite

I2CBridge(別売り)

接続タイプ

Comstabi® ⅢLSEditionボードでは6種類の接続タイプを規定しています。設定はI2C経由で行います。推奨する接続タイプは2,7,12です。

接続タイプ 説明 イメージ図
1 Port0空間とPort1空間で拡声通話の接続で、Port0空間とPort1空間のエコーと背景音に対応します。
2 Port0空間が拡声通話の接続で、Port0空間のエコーと背景音に対応します。(工場出荷設定)
3 Port0空間が拡声通話の接続で、Port0空間のエコーと背景音、Port1空間の背景音に対応します。

 

6 Port0空間が拡声通話、Port1側がハイブリッド回路と接続するときに、Port0空間で発生するエコーと背景音、ハイブリッドエコーにそれぞれのComstabi® が対応します。
7 Port0に回線エコーがある(Port1で起きる残響は無視)
12 Port1Inを近端ノイズ音、Port0Inには近端発音とノイズ音がうまく切り分けてマイクから入力できる場合、ノイズが低減された近端発音が出力されます。

Port0は上記ブロック図における音響側、Port1は回線側です。

ご利用可能なシチュエーション

回線側アナログ接続のハンズフリー端末


マイクスピーカーユニットで発生するエコーに接続タイプ2で対応します。
アナログ入力が最大レベルのときにスピーカーが70dBSPL(以上)の出力、マイクは-40dBV/Paで20dBゲインを基準のゲイン(ジャンパー設定)とします。
I2CBridge経由でPCプログラムComstaviaController,もしくはComstaviaControllerLiteから各種設定が行えます。
内蔵の発信機でも動作しますが、精度の良い発信機の出力をMCK(12.288MHz)として使用すると、内蔵に比べて正確なエコー推定が出来ます(推奨)。
エコーが大きいマイクとスピーカーの関係でもダブルトークが出来るように配慮しております。が、マイクとスピーカーの関係でエコーが小さいほうがダブルトーク性能でやすいです。

回線側Digital接続(Comstabi® ⅢLSEBoardがクロックマスター)のハンズフリー端末

回線側アナログ接続のハンズフリー端末とくらべて回線側がディジタル入出力であることが違います。
I2S(Lch)、ロングフレーム(SSYNCがデータの部分がHigh)、ショートフレーム(SSYNCが先頭データの前に1SCLK周期だけHigh)で接続可能です。
SSYNCの周期は8kHz限定です。
サンプリング周波数8kHzのモノラル音声CODECとして見ていただければわかりやすいかもしれません。

回線側Digital接続(Comstabi® ⅢLSEBoardがクロックスレーブ)のハンズフリー端末

回線側Digital接続(Comstabi® ⅢLSEBoardがクロックマスター)との違いはディジタル通信のMCLKに同期したSSYNC、同じくSCLKが入力されることです。

少量製品への組み込み

少量でのご利用にも対応します。まずはEvaluation Boardで動作をご評価ください。

サンプルパフォーマンス

動作条件

●市販玄関子機を使用した接続例

  • PCステレオ出力のうち、Lchが受信音声(Comstabi®ⅢLSEdtionBoard Port1Inに入力)、Rchが送信音声(送話者スピーカーに入力)とします。
  • 玄関子機の出力は玄関子機筐体近傍でLchのみの再生音で音圧計が最大70dBを超える程度。
  • 送話者スピーカーの出力も玄関子機筐体近傍でRchのみの再生音が音圧計が最大70dBを超える程度。
  • オシロスコープはPort1Outを表示し、Recoderはその信号を録音します。
接続図
写真

●試験用マイクスピーカー筐体を使用した接続例

  • PCステレオ出力のうち、Lchが受信音声(Comstabi®ⅢLSEdtionBoard Port1Inに入力)、Rchが送信音声(送話者スピーカーに入力)とします。
  • 4Ωスピーカー出力は試験用マイクスピーカ筐体近傍でLchのみの再生音で音圧計が最大70dBを超える程度。
  • 送話者スピーカーの出力も試験用マイクスピーカ筐体近傍でRchのみの再生音が音圧計が最大70dBを超える程度。
  • オシロスコープはPort1Outを表示し、Recoderはその信号を録音します。
接続図

写真

動かし方の組み合わせ

名称 接続 動作
PATT01 市販玄関子機を使用した接続例 送話者スピーカーから1kHzの信号が出る前にComstabi® ⅢLSEBoardをリセット。適応フィルタを初期状態から学習します。
徐々にエコーが減っていくことがわかります。
PATT02 市販玄関子機を使用した接続例 PATT01で動作したECの学習済みの状態をComstabi® ⅢLSEBoard上のI2CROMに記憶します。
送話者スピーカーから1kHzの信号が出る前にComstabi® ⅢLSEBoardをリセット。起動時にI2CROMに記憶した学習済みの状態を初期値として利用します。
PATT01に比べ、エコーが最初から減っていることがわかります。
PATT03 試験用マイクスピーカ筐体を使用した接続例 送話者スピーカーから1kHzの信号が出る前にComstabi® ⅢLSEBoardをリセット。適応フィルタを初期状態から学習します。
徐々にエコーが減っていくことがわかります。
PATT04 試験用マイクスピーカ筐体を使用した接続例 PATT03で動作したECの学習済みの状態をComstabi® ⅢLSEBoard上のI2CROMに記憶します。
送話者スピーカーから1kHzの信号が出る前にComstabi® ⅢLSEBoardをリセット。起動時にI2CROMに記憶した学習済みの状態のを初期値として利用します。
PATT03に比べ、エコーが最初から減っていることがわかります。

音声の組み合わせ

Comstabi® ⅢLSEditionBoardの動作のうち、2つの効果がわかる組み合わせです。

  • EC(Echo canceller)が筐体マイクの集音するエコーを低減します。
  • SC(SignalCosme)が筐体マイクの集音する背景騒音を低減します。

XXはユニークな文字に置き換わります。

PattXX_L女性R男性_ECON_SCON PCステレオ信号出力のLch女声、Rch男声の組み合わせです。
ECとSCが効いています。
PattXX_L女性R男性_ECON_SCON.mp3はPort1OutをWAVファイルで録音し
mp3フォーマットに変換しました。
PattXX_L女性R男性_BYPASS PCステレオ信号出力のLch女声、Rch男声の組み合わせです。
ECとSCが効きません。実質何も処理しないときの結果です。
PattXX_L女性R男性_BYPASS.mp3はPort1OutをWAVファイルで録音し
mp3フォーマットに変換しました。
PattXX_LサイレントR男性_ECON_SCON PCステレオ信号出力のLch無音、Rch男声の組み合わせです。
ECとSCが効いています。 エコーはないのでSCの効果がわかります。
PattXX_LサイレントR男性_ECON_SCON.mp3は
Port1OutをWAVファイルで録音しmp3フォーマットに変換しました。
PattXX_L女性Rサイレント_ECON_SCON PCステレオ信号出力のLch女声、Rch無音の組み合わせです。
ECとSCが効いています。 特にECの効果がわかります。
PattXX_L女性Rサイレント_ECON_SCON.mp3は
Port1OutをWAVファイルで録音しmp3フォーマットに変換しました。

 

PattXX_L女性R男性+ノイズ_ECON_SCON PattXX_L女性R男性_ECON_SCON
のRchにノイズを付加したものです。
PattXX_L女性R男性+ノイズ_BYPASS PattXX_L女性R男性_BYPASS
のRchにノイズを付加したものです。
PattXX_LサイレントR男性+ノイズ_ECON_SCON PattXX_LサイレントR男性_ECON_SCON
のRchにノイズを付加したものです。
PattXX_L女性Rサイレント+ノイズ_ECON_SCON PattXX_L女性Rサイレント_ECON_SCON
のRchにノイズを付加したものです。

 

PattXX_L男性R女性_ECON_SCON PattXXで動作します。
PCステレオ信号出力のLch男声、Rch女声の組み合わせです。
ECとSCが効いています。
PattXX_L男性R女性_ECON_SCON.mp3はPort1OutをWAVファイルで録音し
mp3フォーマットに変換しました。
PattXX_L男性R女性_BYPASS PCステレオ信号出力のLch男声、Rch女声の組み合わせです。
ECとSCが効きません。実質何も処理しないときの結果です。
PattXX_L男性R女性_BYPASS.mp3はPort1OutをWAVファイルで録音し
mp3フォーマットに変換しました。
PattXX_LサイレントR女性_ECON_SCON PCステレオ信号出力のLch無音、Rch女声の組み合わせです。
ECとSCが効いています。 エコーはないので、SCの効果がわかります。
PattXX_LサイレントR男性_ECON_SCON.mp3は
Port1OutをWAVファイルで録音しmp3フォーマットに変換しました。
PattXX_L男性Rサイレント_ECON_SCON PCステレオ信号出力のLch男声、Rch無音の組み合わせです。
ECとSCが効いています。 特にECの効果がわかります。
PattXX_L女性Rサイレント_ECON_SCON.mp3は
Port1OutをWAVファイルで録音しmp3フォーマットに変換しました。

その他

  • 設定をROMに保存して動作しています(工場出荷設定ではありません)。
  • Comstabi® ⅢLSEditionBoardは外部の12.288MHzの水晶発振器で動作しています。

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Patt01_Lch女性Rch男性_ECON_SCON

まずは、さらっとダブルトークです。

Patt01_L女性R男性_ECON_SCON.mp3

Patt01_L女性R男性_BYPASS

”Patt01_L女性R男性_ECON_SCON.mp3”と比べると、女声のエコーが大きいですね。

Patt01_L女性R男性_BYPASS.mp3

Patt01_LサイレントR男性_ECON_SCON

Patt01_LサイレントR男性_ECON_SCON.mp3

Patt01_L女性Rサイレント_ECON_SCON

女声のエコーの減っていくさまがわかります。

Patt01_L女性Rサイレント_ECON_SCON.mp3

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Patt01_L女性R男性+ノイズ_ECON_SCON

ダブルトーク。これは厳しい環境…

Patt01_L女性R男性+ノイズ_ECON_SCON.mp3

Patt01_L女性R男性+ノイズ_BYPASS

”Patt01_L女性R男性+ノイズ_ECON_SCON.mp3”と比べると、エコーの女声が大きいですね。

Patt01_L女性R男性+ノイズ_BYPASS.mp3

Patt01_LサイレントR男性+ノイズ_ECON_SCON

”Patt01_L女性R男性+ノイズ_BYPASS.mp3”と比べて、SCの効果が若干あります。

Patt01_LサイレントR男性+ノイズ_ECON_SCON.mp3

Patt01_L女性Rサイレント+ノイズ_ECON_SCON

女声のエコーが減っていくさまがわかります。

Patt01_L女性Rサイレント+ノイズ_ECON_SCON.mp3

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Patt01_L男性R女性_ECON_SCON

Patt01_L男性R女性_ECON_SCON.mp3

Patt01_L男性R女性_BYPASS

”Patt01_L男性R女性_ECON_SCON.mp3”と比べると、男声のエコーが大きいですね。

Patt01_L男性R女性+ノイズ_BYPASS.mp3

Patt01_LサイレントR女性_ECON_SCON

Patt01_LサイレントR女性_ECON_SCON.mp3

Patt01_L男性Rサイレント_ECON_SCON

男声のエコーが減っていくさまがわかります。

Patt01_L男性Rサイレント_ECON_SCON.mp3

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Patt02_L女性R男性_ECON_SCON

Patt01_L女性R男性_ECON_SCON.mp3に比べて、リセット直後から女声のエコーが減っています。

Patt02_L女性R男性_ECON_SCON.mp3

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Patt02_Lch女性Rch男性+ノイズ_ECON_SCON

Patt01_L女性R男性+ノイズ_ECON_SCON.mp3に比べて、リセット直後から女声のエコーが減っています。

Patt02_Lch女性Rch男性+ノイズ_ECON_SCON.mp3

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Patt02_L男性R女性_ECON_SCON

Patt01_L男性R女性_ECON_SCON.mp3に比べて、リセット直後から男声のエコーが減っています。

Patt02_L男性R女性_ECON_SCON.mp3

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Patt03_L女性R男性_ECON_SCON

さくっとダブルトークです。

Patt03_L女性R男性_ECON_SCON.mp3

Patt03_L女性R男性_BYPASS

”Patt03_L女性R男性_ECON_SCON.mp3”と比べると、女声のエコーが大きいですね。

Patt03_L女性R男性+ノイズ_BYPASS.mp3

Patt03_LサイレントR男性_ECON_SCON

Patt03_LサイレントR男性_ECON_SCON.mp3

Patt03_L女性Rサイレント_ECON_SCON

”Patt03_L女性R男性_BYPASS.mp3”の女声のエコーとの違いに注目してください。

Patt03_L女性Rサイレント_ECON_SCON.mp3

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Patt04_L女性R男性_ECON_SCON

”Patt03_L女性R男性_ECON_SCON.mp3”にくらべ、リセット直後から女声のエコーが小さいです。

Patt04_L女性R男性_ECON_SCON.mp3

 

使用されるであろうインターフェースを端子、スイッチ、LED等に接続しています。12~24Vを電源端子に入力し、音声信号を入力をミニジャック、出力をピンジャックにつなげ、Comstabi® ⅢLSEditionBoard上の白いコネクタにマイクとスピーカーを直接つなげればハンズフリー試験がすぐできます。PCとUSBを接続すると、付属のPCプログラムからOnboard I2C Bridgeを経由して設定の変更と保存もできます。