災害・危機管理通報サービス「災危通報」用・GNSSレシーバー
アウトライン
トピック
“GNSS(Global Navigation Satellite System)”は地球全域をカバーする衛星を用いた測位システムの総称です。
このシステムは地球上の任意の場所で正確な位置情報を提供するために使用されます。
“L1″はGPSの主な周波数で約1.575[GHz]であり,GNSSシステムでも共通して使用されております。
“L1S信号”は特に日本の準天頂衛星システム(QZSS,通称「みちびき」)で使用され,正確な位置情報以外に,
自然災害や人為的災害に対する迅速な対応と防災・減災活動を支援するための情報(災危情報)も提供されております。
このL1S信号の災危情報は衛星を使って直接地上に送るため,災害等で通信インフラが機能していない場合や山間部など
通信が困難な地域でも広範囲かつ迅速に情報を伝達できます。
キャステムが提供する技術
「みちびき」から送られたL1S信号を解析,必要な情報をピックアップし得られた情報を文字や音声に変換します。
弊社従来製品の緊急告知受信モジュール[ER-4334-FM]や緊急告知受信機[ER3311]はFMラジオ放送を利用しているため,FM電波を受信し難い場所では使用できないことがございました。
衛星からの電波は屋外での使用,または屋外にアンテナを設置することによって,殆どの場所で受信が可能になり,これらの
製品が使用できない場所で災危情報を受信することが可能になります。
提供形態
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- 組込み用プロセッサ向けソフトウェア・ライブラリとして提供
- シングルボード・コンピュータ(SBC)に必要機能を実装して提供
- 装置製品の開発
メリット
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- 衛星を使って情報を直接地上に送るため,広範囲かつ迅速に情報を伝達できます。
- 災害等で通信インフラが破壊された場合でも情報取得が可能です。
- 日本全国をカバーするため,地方や山間部でも情報が届きます。
- 海外からの観光客などに対しても理解可能な情報提供が可能です。
災害カテゴリ
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- 地震,津波
- 台風や豪雨などの気象情報
- 火山噴火などの自然災害情報
概要図
下図はシングルボード・コンピューター(SBC)を使用した例です。
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- 音声については既存の音声合成システムを使用,もしくは予め用意した音声データの再生を想定しております。
- 受信した情報をComfis信号に変換し,戸別受信機などに送ることが可能です。
※ 送られてくる情報が膨大かつ更新頻度が高いため,必要な情報を使用ニーズに合わせて選択していくことが必要となります。